英語が苦手な親でも、大丈夫です。むしろ、チャンスです。
なぜならバイリンガル教育のポイントは親が“先生”になる必要はなく、一緒に学ぶ“伴走者”になることこそが、子どもの英語好き・学び好きの土台を作るからです。
子どもにとって一番の安心感は「大好きな親が自分と同じ目線で楽しんでいる」ということ。
親が完璧な発音や文法を教えることよりも、親自身が「う~ん、パパも英語は分からないけどやってみよう」「ママも一緒に歌ってみようかな」と子供と一緒に学ぶ姿勢を見せることが、子どもの好奇心と挑戦心を引き出します。
親子が“横の関係”で学ぶ時間が、子どもにとって最高の環境になるからです。
1. 私の実体験:親も学ぶ姿を見せる

私自身、英語が苦手なので、子供達に英語を教えたことがありません。というか、教えれません(笑)。旦那さんも同じように日本語ができません。なので、教えるというよりも親子で一緒に楽しむことを大事にしていました。
私はイギリスに住んでいますが、英語が得意ではありません。日本にいた時も、英語が大好きという事もなく成績もいい方ではありませんでした。
だから、「英語が苦手だけど、子どもには英語が好きになってほしい」という親御さんの気持ちは痛いほど分かります。
我が家では、子どもと一緒に私も英語を学び、夫は逆に日本語を学ぶスタイルにしています。
その中で一番大事にしていることは、リスニングです。
リスニングがなぜ大事なのか、というコップの法則はこちらの記事に書いてます。
リスニングに力を入れていくと夫はだんだんと日本語を話せるようになり、私も少しずつ英語に自信がつきました。
「親も一緒に頑張っている」という姿勢こそが、子どもにとって“学ぶって楽しい”という最高のモデルになったんだなぁ~と思っています。

2. 絵本を一緒に読むことがコミュニケーションの時間になる
「子供が小さいうちに本を沢山読み聞かせてあげてくださいね」とチャイルドセンターの先生から指導されました。でも…
「英語の絵本、たくさんありすぎてどれを選べばいいか分からない…」
「親の私が英語に自信がないから、子どもにどの本が良いのか不安…」
最初はどれを選べばいいのか迷うばかりでしたが、子供と一緒にチャイルドセンターや幼稚園に行くようになって、色んな絵本に出会いました…が

私、英語苦手なんだよ…英語の本なんて読めないし、発音にも自信が無いんだよね。
でも親が英語が苦手でも大丈夫なんです。なぜなら英語を親子で一緒に楽しむ時間が、子どもの未来の“バイリンガル力”を育てるからなんです。
絵本はリスニングにピッタリです。ことばの基礎と感覚がぐんぐん育ちます。仕掛けや感触、めくる動作がある本を選ぶと、言葉と体験をリンクさせやすくなります。

私は本の内容を日本語で書き込んで、日本語で読んでました。リーディングを強化したかったので、英語は旦那さんに、日本語は私、と分けてました。
子どもと一緒に絵本を楽しんでいると、イギリス人の夫は日本語をよく耳にするようになったので、日本語のリスニング力がぐーんと上がりました。親子で“二言語”をシェアする時間が増えた結果、子どもはもちろん、夫も以前に比べて日本語を話せるようになりました。
笑い話ですが、旦那さんの日本語は最初のうちは幼児言葉が多かったです。例えば、う〇ち、まんま、ねんねとか。(バイリンガル教育の副産物です(笑))。
例えば私が読んでいたのは動物、乗り物、食べ物の日常にある本です。

特に日本とイギリスの動物の鳴き声は違うので、それを面白おかしくクイズにして「どっちが英語かな?」と親子で笑いながら挑戦するのも楽しかったです。国が違えば鳴き声も違う、という異文化を学ぶこともできました。
- 豚:ブーブー → Oink Oink!(オインク)
- 羊:メーメー → Baa Baa!(バーバー)
- 犬:ワンワン → Woof Woof!(ワフ)
3. 本と実体験を結びつける
イギリスにはファーム(農場)がたくさんあり、家族で出かける場所として人気です。絵本で動物を覚えた後にファームへ行き「この羊さん、Baa Baa って鳴くか聞いてみよう!」とか「メーメーって言ってる羊さんを探そう!」など、現場でこどもに声掛けをして、学びの復習にすると、記憶が一気に定着します。
虫や花など身近な自然も、手遊びやジェスチャーをしながら「ちょうちょ」「かたつむり」と体で表現して覚えると効果抜群です。

4. 親の役割は「機会づくり」
親は英語の先生になる必要はありません。親の役目は“英語を使う機会”をつくることです。英語も日本語も、学ぶだけではすぐに忘れてしまいます。
なので、繰り返し日常で使えるようにすることがポイントです。例えば絵本で覚えた単語を散歩中にクイズにして一緒に遊ぶ。お風呂で一緒に歌を歌う、動物園に行って絵本の話を繰り返してみるなど、「学び」と「使う」を必ずセットにすると定着します。
“なぜ学ぶのか”“どうやって使うのか”、学ぶと体験を繰り返すことで子どもはことばを自分のものにしていきます。
ピンチはチャンス
英語が苦手な親こそ、子どもと一緒に学ぶ最大のチャンス。親が“先生”にならず“伴走者”になること、一緒に遊び・発見し・使う機会をつくることが、子どもの「英語って楽しい!」という気持ちを育てます。英語が苦手な親だからこそできる、温かくユニークな学びの形があると思っています。子供と一緒に楽しく学びましょう!


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